イネの一生

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魚沼産コシヒカリ イネの一生

  • 魚沼産コシヒカリの農家の人達

    1.イネが一粒の籾から成長して、たくさんの実をつけるまでには120日から180日くらいの時間がかかる。イネは十分な水分と栄養、日照に加えて、人間の助けがあってはじめて育つデリケートな作物だ。日本一の米、魚沼産のコシヒカリも農家の人達の手によって食卓に上ることができる。

  • 魚沼産コシヒカリの籾播き

    2.籾播き-比重1.13の食塩水につけ。沈んだ重い籾だけを選んで苗作りに使う。 選別した籾を水に浸し、さらに加温して少し芽を出させておいたものを、育苗箱(いくびょうばこ)に播いて育てる。

  • 魚沼産コシヒカリの出芽

    2-1. 出芽-休眠している籾は30-32度で3日間程度温度処理をすると出芽する。

  • 土づくり

    3.土づくり-苗を育てると同時に苗を植える水田の準備をする。土をトラクターでおこし、肥料を施して魚沼産コシヒカリのイネの生育に必要な栄養を蓄える。

  • 村内で作られている堆肥

    3-1. 魚沼市湯之谷エリアでは化学肥料を極力さけ、村内で作られている堆肥などを土づくりの肥料として活用している。

  • 代かき

    4.代かき-田に肥料をまいた後、トラクターで土を耕し、田に水を入れる。この時、水はけにむらができないように、土の表面を平らにして水の深さを一定にする。これを「代かき」という。

  • 魚沼産コシヒカリの育苗

    5.育苗-寒さに弱い幼い苗は、ビニールハウスなどに入れて保温し育てる。苗の成長に合わせてハウスを換気して徐々に外の温度に慣らす。魚沼市湯之谷エリアでは、3週間ほどかけて、茎の部分が太く、根もしっかりと張った苗づくりをしている。

  • 魚沼産コシヒカリの苗

    5-1.苗-ほとんどの農家が稚苗移植を行っているが、育苗の労力とコストの低減を目指し、乳苗移植栽培の取り組みを始めた。乳苗が低温に強いことから、魚沼産コシヒカリの収量の安定化も期待される。

  • 魚沼産コシヒカリの田植え

    6. 田植え-現在では、苗を植えながら根元に肥料を施す側条施肥田植機が使われていて、効率の良い、環境にやさしい魚沼産コシヒカリの田植えを行っている。

  • 水の管理

    7.水の管理-田植え直後は、苗が新しい環境に対して不安定になっているので、水を少し深めにして苗を風と寒さから守る。朝夕の水の管理は丈夫な魚沼産コシヒカリのイネを作るためには欠かせない。

  • 除草

    8.除草-根に酸素を供給したり、新しい根がでやすくしてやるために、田植え後20日頃にイネの間を軽く耕したり、雑草をとる。

  • 分げつ

    8-1.分げつ-田植え当時、わずかに1本だったイネは、日光にあたって成長するにしたがって茎が分かれていく。これを「分げつ」という。

  • 中干し

    9.中干し-「分げつ」を放置しておくと、穂にならない無駄な茎が多くなるため、20本くらいになった頃中干しをする。1週間くらい水を抜いて土を乾かし、地中の余分なガスを抜いて新鮮な空気を土の中に呼び込む。「中干し」はイネの根を健康にするとともに、分げつを抑える働きがある。

  • 夏の魚沼産コシヒカリ

    10.夏のイネ-8月初旬、イネは昼夜の長さの変化や気温などを感じて、魚沼産コシヒカリは実りの準備を始めます。

  • コシヒカリ米出穂

    10-1.出穂-分げつによってできた茎の根元に小さな穂の元ができ、やがて葉の間を割るように成長した魚沼産コシヒカリの穂が出る。

  • 魚沼産コシヒカリの開花・受粉

    10-2.開花・受粉-穂が出るとまもなく、緑色の「えい」が開いて花が咲く。一つの穂におよそ100の花が咲き、株全体で2000ほどの花の束に成長する。花が咲いているのは約2時間。開花とほとんど同時に受粉する。

  • でんぷんの蓄積

    10-3.でんぷんの蓄積-受粉後10日ぐらいで胚や胚乳ができ、子房にでんぷんが蓄積され籾いっぱいにふくらむ。

  • 11.病気の予防
    イネは様々な病気にかかり特に恐ろしいのが「いもち病」で管理を怠ると全滅することもあります。
    新潟県ではコシヒカリの品種改良が重ねられ現在「いもち病」に強いコシヒカリBLが栽培されています。
    このコシヒカリBLを栽培することにより農薬を減らすことができ、特別栽培米で農薬の8割減が可能となりました。

  • 11-1.木酢液-木酢液は、炭を作るときに出る煙を冷やして液状にしたもの。魚沼市湯之谷エリアは古くから豊富な森林資源を利用して炭を生産してきた。近年、有機栽培が見直されているが、化学成分をいっさい使わず自然界から抽出した木酢液が注目されている。「木酢液」は稲の活力剤や土壌改良剤としての働きとともに野菜栽培などに使うと野菜にうまみが増すなどの効果があるといわれている。

  • 畔草刈り

    12.畔草刈り-田んぼの畔に繁殖する雑草はイネの害虫の格好の住処になる。魚沼市湯之谷エリアでは除草剤を極力使わずに人の手で草を刈り、手間ひまかけて害虫からイネを守っている。

  • 魚沼産コシヒカリの稲刈り

    13.稲刈り-穂が出揃って、40日くらいたつと魚沼産コシヒカリ米が成熟する。茎全体が黄色くなることが刈入れ時だ。魚沼市湯之谷エリアでは1日の平均気温の積算が1000度になる頃を目安として稲刈りが行われる。かつては稲刈りは村人総出の重労働だったが、現在はほとんどコンバインで刈り取ると同時に脱穀し、籾となって収穫される。1本の穂からは約80粒の籾がとれる。苗床に播かれたわずか籾一粒から約1600粒のお米が取れる計算だ。

  • 魚沼産コシヒカリの乾燥調整

    14.乾燥調整-収穫された籾には平均25%ほどの水分が含まれている。なるべく、はざかけでの乾燥と同じように自然に近い形で乾燥させるのが、美味しさの秘訣。現在、魚沼市湯之谷エリアでは大型乾燥機を使っているが、食味を考えて火力をいっさい使わず乾いた風だけで乾燥させている。乾燥した籾から玄米を取り出してさらにきれいで充実した魚沼産コシヒカリの玄米を選別して出荷している。